猫のブラッシングとブラシの共有
強烈な寒波も落ち着いて、気温が上がりはじめるころ、床にハラリと落ちる猫の抜け毛。またブラッシングの季節がやってきましたね。
毎年猫の抜け毛対策でいいアイデアはないか探したり、ネットでよく見る『おすすめブラシ』を使っても、なんだかいまいち効果がない…。
しかも、換毛期は猫の皮膚トラブルも多く発生します。毛がベタついたり、フケが気になったり…。我が家の黒猫・サチ子もちょっと前からフケが目立つようになりました。
ブラッシングで解決できないかいろいろ試しているときに、ふとこんな疑問が生まれます。
「フケが目立つサチ子に使ったブラシで、ほかの猫をブラッシングしたらフケがうつっちゃうかな…?」
そこで今回は、我が家の黒猫・サチ子との試行錯誤で見つけた、意外な解決策とブラッシングの新常識、それと多頭飼いのブラシの使いまわしについてをお届けします。
今年からは、愛猫の毛並みがもっと愛おしくなるかもしれません。
【猫の小さな困りごと帖】は、ちょっと気になること、ちょっと聞いてみたいこと、そんな小さな困りごとの参考になればと書いています。猫との暮らしがより大切に楽しくなるように、そっと寄り添える場所になれたら嬉しいです。
この記事を書いた人⇩
☆猫たちのプロフィール☆
多頭飼いならではの「ブラシ共有」の落とし穴
猫のブラッシングの役割は、毛の生え変わりなどで抜けてしまった、余分な毛を除去することです。しかし、それ以外にも皮膚をマッサージして血行を促進したり、皮膚や毛の汚れを取ることもできます。
直接皮膚にブラシをあてることから、多頭飼いでブラシを使いまわすことで皮膚のトラブルを広めてしまうリスクが発生します。
皮膚の疾患や異常、ノミダニや真菌などのウィルスに感染している猫に使用したブラシを、そのままほかの猫のブラッシングに使用してしまうと、うつってしまう可能性があるのです。
その子は異常がなくても、ほかの猫は皮膚が敏感だったりアレルギー反応を起こしてしまうかもしれません。猫によって皮膚の状態や毛の質などは様々です。
多頭飼いでひとつのブラシを使いまわすことにはリスクがあり、それぞれの異なる問題をひとつのブラシで解決することには無理があるのかもしれません。
ブラシ共有で気をつけたい「3つのパターン」
単なる乾燥や体質の場合(心配なし)
体質なら移らないけれど、ブラシに付いた他人のフケでブラッシングされるのは、猫にとってもあんまり気分がいいものではないかもしれませんね笑。
脂漏症(しろうしょう)などの皮膚トラブル(要注意)
ベタつきやフケがあるときは、念のためその子専用のブラシ(コーム)を用意してあげるのが、多頭飼いのエチケットです。
寄生虫や真菌(カビ)の場合(絶対NG)
フケだと思っていたら実はダニだった、という怖さもあるからこそ、多頭飼いではブラシの使い分けやこまめな洗浄が大切です。
フケ自体はうつりませんが、猫はとっても清潔好きな動物。誰かのフケが付いたブラシで自分の毛を撫でられるのは、私たちで言えば『誰かが使った後のベタベタのくし』を使わされるようなものかもしれません。
特に皮膚がデリケートな子がいる場合は、洗えるブラシを使うか、思い切って『自分専用』を用意してあげるのが、多頭飼いライフを健やかに保つコツです。
おすすめのブラシはこれだ!
さて、うちの黒猫・サチ子の目立つフケと毛のベタつきの問題です。
その他に発疹やかゆみ、脱毛などはみられません。なので、ブラッシングですこし様子をみてみることにしました。
使用したのはスリッカータイプのブラシです。取れた毛はワンプッシュでブラシから外せる便利機能付きです。長毛種・短毛種のどちらのタイプでもしっかり毛が取れて、お掃除も簡単です。
猫のブラッシング用のブラシのタイプは、ほかにもラバータイプやファーミネーターなどがあります。
猫用ブラシのタイプ
| ブラシの種類 | 特徴 | 毛の種類 |
|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 毛玉をほぐし、抜け毛を除去 | 長毛種 |
| ピンブラシ | 毛玉をほぐし、毛並みを整える | 長毛種 |
| ラバーブラシ | やわらかい素材で抜けた毛を優しく絡めとる | 短毛種 |
| ファーミネーター | アンダーコートのみを除去できる(※換毛期に適している) | 長毛種・短毛種 |
| コームブラシ | 仕上げに毛並みを整える | 長毛種 |
サチ子はブラッシングが好きな子で、寝る前にときどきブラッシングをしてあげると、ゴロゴロと気持ち良さそうに喉を鳴らしてくれます。
フケやベタつきが気になってから毎晩ブラッシングをしてみましたが、あまり改善しているようには感じられませんでした。

「これは、やっぱり一度お風呂に入れないといけないかな?」
猫は基本的に毛が濡れることを嫌います。お風呂でシャンプーして気持ちいいなどとは思いません。サチ子もお風呂で大絶叫すること間違いなしです。
最強のブラッシングアイテムは『ノミ取りくし』
何か違う方法はないかと考えていたときに、ノミ取りくしがあったことを思い出しました。ノミ取りくしは、その名前の通り、毛に潜むノミをくしを使って取り除くためのものです。
しかし、このくしの目は細かくて小さなゴミを取ることに適していました。フケも取れるのではないか?と考えた私は、ブラシからノミ取りくしに変えてブラッシングをしてみました。

すると、なんと2・3日で効果がみられたのです。あんなに目立っていたフケは少なくなり、毛のベタつきも減って毛がサラサラとしてきたのです。
目の細かいくしが、普通のブラシでは届かない「根本のフケ」を優しく掻き出し、被毛表面の余分な脂分を均一に伸ばしてくれるから、ベタつきが取れてツヤツヤになるんです。

ノミ取りくしは、その名前からブラッシングには使わないという先入観があります。しかし、猫の毛のお悩みによっては、猫も気持ちよく飼い主も喜ぶ最強のアイテムになります。
まさか、ノミを探すための道具が、サチ子のフケとベタつきを救ってくれるなんて。灯台下暗しとはこのことです。
もし、フケや毛のベタつきでお悩みの方がいれば、ぜひ一度お試しあれ。
ブラッシングは取れ高よりも継続が肝心
ブラッシングと聞くと、どれだけ猫の毛を取ることができるか?を重要視してしまいがちです。
確かに、生え変わりで抜けてしまった不要な毛を取り除くことは大切です。しかし、抜け毛が気になる換毛期だけブラッシングをすればいいというわけでもありません。
今回のサチ子のように、飼い主がブラッシングをサボってしまったおかげで、フケとベタつきに悩まされている猫がいるかもしれません。
ブラッシングは毛を取り除く以外にもたくさんの効果があります。猫の皮膚や毛の状態の健康を確めるためにも、こまめにブラッシングでスキンシップをとるようにしましょう。
ブラッシングが大好きなサチ子とは対照的に、実は他の三姉妹は少し苦手。そんな彼女たちのために見つけたのが…
猫用ではありませんが、ブラシの硬さもほどよく、嫌がるどころか気持ち良さそうに眠りについてしまうほどです。ブラッシングのあとの毛の触り心地も抜群でした。
天然毛(豚毛や馬毛など)の洋服ブラシは、実は猫の毛艶出しにも最適。無印良品のものは手になじみやすく、三姉妹もうっとりしています。

ブラッシングが苦手な子に試して欲しいブラシです。
私も忙しさにかまけてブラッシングの時間を削ったりしないで、寝る前のルーティンとして続けていこうと思います。
今日のまとめ
猫のブラッシングは換毛期だけではなく、日頃からルーティンにすることが大切です。
ブラッシングで得られる毛を取り除くこと以外の効果は―――
- 皮膚トラブルの早期発見
- フケやベタつきの改善
- マッサージ効果で血行促進
- スキンシップで仲良し
黒猫・サチ子のようにフケやベタつきが気になるなら、『ノミ取りくし』が最強のアイテム。
そして、多頭飼いではその子に合った専用のブラシを使ってあげることをおすすめします。皆さんの愛猫にぴったりの『運命の1本』、意外と引き出しの奥のコームかもしれませんよ。
寝る前に猫たちの毛をブラッシングで整えてあげると、私の気持ちまで整うように感じます。猫にも私たちにも最高のリラックスタイムになるはずです。



コメント