モモちゃんは、この夏骨折してしまった。
棚の上に置いてあった段ボールに入って遊んでいたモモちゃん。
段ボールごといちばん上から床に落ちてしまった。
「何してんの!?バカ!」
とっさに出てしまった自分の言葉。
今考えると本当に愚かだった。
そこに段ボールを置いたのは私であって、
いつもその段ボールで遊んでいたことも知っていた。
危ないなとも思わずに、いつものことだと放っておいてしまったのだ。
どーん!という大きい音にモモもびっくりして
すぐに逃げたいのに、走れずに足を引きずっていた。
その様子をみるなり、私の心臓はバクバクと不安の鼓動をはじめる。
そこからは、大丈夫?捻挫だよね?歩ける?
痛いね。見せてごらん。腫れてない?
と不安が渦を巻いて私を取りかこむ。
モモちゃんのあしのこと以外は何も考えられなくなった。
何にもいいことはないのだけれど、ネットの情報をみては一喜一憂。
そんなことしてないで、はやく病院へ連れていけばいいのに。
悩んでいる時間がもったいない。
落下から2日後、病院へ連れて行くと、嫌がって必死にふんばるモモちゃん。
折れていれば、ここまで力は入らないはず。
捻挫であってくれ。そう願ってレントゲンを撮ると…
「折れてた~」
まさかだった。
「捻挫かな?痛み止め打って様子みましょうか?」となるはずだった。
「折れてたかー…」

レントゲンをみるとわかるとおり、4本ある足の甲の骨のうちの
1本が盛大に折れていた。
しかし、折れていたのが内側の骨だったのが幸いして、ほかの骨が添え木の
役割となり、ちゃんとふんばることができたのだ。
これは、わからない…。
どんなに自分で判断することが愚かなことかを実感した。
あれから3か月。
モモちゃんのあしのうえにはたんこぶが残っている。
折れていないほうのあしを比べると一目瞭然。


骨折はしていたが、自分の添え木の骨のおかげもあって、治療は
とくにしなくても大丈夫という判断になった。
折れた骨が飛び出てくる可能性もあったが、なんとか皮膚の下に
とどまったようだ。
あしのうえにぽこっとできたたんこぶは消えない。
でも、このたんこぶを見るたびに自分を戒めている。
猫がしなくてもいいケガを負わないように、しっかり管理するのが
私の役目なのだ。

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