保護してから一晩
目覚めてすぐにあの子のもとへ
「おはよう」
声をかけると声を振りしぼって返事をしてくれた
良かった、生きててくれた
朝一番で動物病院へ電話をかけた
極度の脱水と貧血、そして口内炎
点滴と痛み止めの注射をしてもらい帰宅
しかし、容体は悪くなる一方
水を飲ませようとしても拒否
液状のごはんも拒否
呼吸は荒くなり
夜を超えられるか不安になる
もっと早く保護していれば…
余計なことなど考えずに
もっと早く…
保護を戸惑った自分が情けない
あの子は朝を迎えることができなかった
口を大きく開けたまま逝ってしまった
どんなに苦しかったことか…
ごめんね、ごめんねと繰り返すことしかできない
ただただ号泣した
決断が早ければ
あの子はたくさん楽しいことができたはずなのに
たくさんおいしいものを食べられたはずなのに
外で暮らす厳しさと
命の尊さを実感した
最後はしっかり供養してあげようと
火葬してお骨を自宅へ持ち帰った
名もなかったあの子に
茶々と名付けた
これからもずっとうちの子だよ、茶々
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